手刻み工法と最新技術

伝統の手刻み工法

手刻み工法は、神社仏閣の建築や補修を行う宮大工の間で受け継がれてきた伝統工法です。
昔から住宅にも多く用いられ、今でも木造の家づくりにおいて重要な役割を果たしています。
後藤建築の先先代も宮大工で、代々その技術を継承しています。
木の味を活かした、手作り感のある家を建てるには、手刻み工法が最も適していると考えています。

手刻み工法とは
手刻み工法とは

自然の山から切り出された木材は、一本一本違う個性を持っています。
育った場所の日当たりや水はけの違いなどによって性質が異なり、節の数、曲がり、ねじれ、反り具合、含水率などに差が出てきます。 その木のクセを職人が見極め、どの部分をどのように使うのかによって、最も適した加工を行うことを「手刻み工法」と言います。

手刻み工法のメリット

1、木の味を存分に活かせる

手刻み工法では、手作業で柱や梁の製材を行い、それを組み立てて骨組みをつくります。
そのため複雑な構造にも対応しやすく、お客様のご要望を最適な形で実現することができるのです。

木の味を活かすイメージ1

例えば、丸太梁をデザインした趣のある古民家風のリビング、化粧柱が見える清々しい茶室風の和室デザインなど、木の味を存分に活かした内観のデザインをつくることができます。

木の味を活かすイメージ2

また、構造現し(こうぞうあらわし)がやりやすいのも特長です。
構造現しとは、部屋の天井をはらずに、二階や屋根の骨組みを見せる仕上げのことです。
素朴でダイナミックな雰囲気となり、空間を広く見せることができます。

木の持つあたたかな素朴感、手づくり感を味わえる家づくりなら、手刻み工法にかなうものはありません

2、優れた耐震性と耐久性

手刻み工法を使うと、耐震性と耐久性に優れた強固な骨組みをつくることができます。
腕の良い大工が建てた古民家は、100年以上経っても倒れずに残っています。
後藤建築では、この技術を現代の家に応用し、地震に強く長持ちする家づくりに努めています。

強い骨組みは接合面で決まる

手刻み工法では、家の骨組みを組み立てるときに部材同士を接合させるため、
「継手(つぎて)」と「仕口(しくち)」という二種類の接合方法を用います。

継手(つぎて)

柱などの真っ直ぐな部材をつくるとき、木材を継ぎ足して一直線に繋げ、長くするための接合方法です。十分な長さの木材がない場合に使われます。

仕口(しぐち)

柱と梁を繋ぐ場合など、二つの木材を直角または斜めに接合する方法です。

台持ち継 追掛大栓継
金輪継 ほぞ差し車知引き

継手と仕口には数種類の型があり、用途によって使い分けます。
家を建ててから月日が経ち、日当たりや湿気によって木が変形することも計算に入れ、十分な強度を保てるように加工します。
また、接合面は隙間なく接しているわけではなく、少し空間が空くように遊びの部分を設け、地震の揺れを軽減できるようにしています。こうした調整を細かく行い、木の強さを最も引き出す加工をすることで、地震に強く長持ちする家となります。

子どもや孫の代まで安心して住める家を建てるなら、手刻み工法で家を建てることをお勧めします。

3、職人の責任感が強く、完成度の高い家になる

手刻みで家を建てるには、一朝一夕では体得できない熟練の技が必要です。
その技を駆使して自らの手で木材を加工することで、お客様に対しての強い責任感が生まれます。

仕事の出来にこだわる職人の責任感が、結果として完成度の高い家に繋がるのです。
「良いものは相手を思う愛情から生まれる」
それを常に頭に置き、丁寧な家づくりを心がけています。

手刻みの仕方

手刻みとは、具体的にどういった作業なのかご紹介します。

1、絵図板(えずいた)
絵図板

まずは設計図をもとに、絵図板(えずいた)を起こします。 絵図板とは、それぞれの木材を加工するための指針となる平面図です。図の縦軸・横軸に「イロハ」と「123」を記入して座標を決め、図面を描きます。昔は文字の代わりに動物の絵を使っていたため、絵図板と呼ばれているそうです。 木のクセを見極め、適材適所に配置する高度な技術を必要とするため、熟練者が担当します。

2、墨付け(すみつけ)
墨付け

刻みを行うため、職人が木を一本一本見ながら印をつける作業を「墨付け(すみつけ)」といいます。
板図を元に墨で丁寧に線を引き、どのように加工するのか決定します。
その木がどちらに反りやすいか、節の数や向きは用途に適しているかなどを長年の経験から判断し、最適な加工ができるよう考えながら行います。

3、刻み(きざみ)
刻み

墨付けの終わった木材を、「ノミ」や「カンナ」等の道具により人の手で加工します。
精度の高い刻みは組み立てる時に木材同士の繋ぎ目の凹凸がうまく噛み合い、年月が経っても歪みません。
こうした職人の技術により、家を支える部材の1本1本がスペシャルオーダーメイドとなるのです。

手刻み工法でこんな家ができる!
匠のデザイン集

最新技術で快適な住まい

最新換気システム

床下から小屋裏までを換気するシステムで、家のどこにいても温度差を感じない快適な家を実現しました。
後藤建築が目指すのは、自然素材でつくる環境負荷の少ない省エネルギー住宅。
職人による確かな技術で、1ランク上の快適性をご提供します。

ここが快適!!最新換気システム
メリット
1.外部通気層で結露を防止

家のまわりを囲む「外部通気層」を空気が通ることで、風通しを良くして結露を防ぎます。
また、直射日光の熱を逃がし、外部の影響を少なくします。

2.熱交換型の換気扇で夏も冬も快適

外気の取り入れは、熱交換型の換気扇で行います。
夏は取り入れた空気を冷やして家の中に送り、排出するときは冷気を逃さず排気だけを外に送ります。反対に、冬は取り入れた空気を暖めて家の中に送り、排出するときは暖めた部屋の温度はキープして、排気だけを外に送ります。70%の熱量を残したまま24時間換気でき、一年中快適な温度を保ちます。

3.アローファンで全室空調対応

床下から天井までのダクト換気で空気を対流させ、全室ムラなく一定の温度に保ちます。
夏は冷たい空気が下に溜まるので上に空気に送り、冬は暖かい空気が上に溜まるので下に空気を送ります。

4.省エネで経済的

エアコンは壁掛けエアコンを採用1Fと2Fに一台ずつで家全体をまかなえます。
家全体が快適な温度を保つ仕組みになっているので、エアコンを使いすぎることがなく、省エネで経済的です。

家の空気の流れ
高気密・高断熱
家の空気の流れ

家全体の熱の出入りを軽減し、外気温の影響を受けにくくします。
また、床下空間も断熱することで足元の冷えを抑えます。
ご予算に合わせて、外断熱・充填断熱にも対応いたします。

地震に強い住まいを証明
家の空気の流れ

構造計算により、耐震等級を判定し、地震に強い強靭な住まいを証明します。

「長期優良住宅」相当を標準仕様

後藤建築では、「長期優良住宅」相当を標準仕様としています。
「長期優良住宅」は、法律に基づき、長期に渡り良好な状態で使用できる住宅を建てるための条件を満たした家に認められます。認定を受けた場合、住宅ローンや各種税金の控除などのメリットがあります。
認定条件のポイントは、耐震性、耐久性、省エネルギー性、劣化対策など多岐に渡り、これらの条件をクリアした住宅を建てることによって環境への負荷を軽減し、住宅にかかる費用を削減することによって、国民のより豊かな暮らしを促進することを目的としています。

長期優良住宅を建てるメリット

土壁 + 外断熱工法

土壁左官作業写真

後藤建築は、「土壁+外断熱」工法にも対応可能です。
土壁本来の機能である「調湿力」と「蓄熱力」を活かし、その欠点である気密性と断熱性の低さを補ったのが「土壁+外断熱」工法です。
外気温の影響を抑え、土壁本来の機能を活かした冬暖かく夏涼しい家を実現します。


手刻み工法の家や換気システムのお問い合わせは、下記までお問い合わせください。
長期優良住宅についても詳しくお応えいたしますので、お客様の家づくりにお役立てください。